「10円玉に想う」
金と銅、どちらが欲しいかと聞かれたら、多くの人は金と答えるのではないでしょうか。
金は昔から価値あるものの象徴です。
金閣寺、金のしゃちほこ、金屏風。
金が使われているだけで、豪華さや特別な価値を感じます。
しかし、ふと考えることがあります。
その輝きは本当に中身から来ているものなのだろうかと。
そんなことを考えると、私は10円玉を思い浮かべます。
発行されたばかりの10円玉は実に美しく輝いています。
手に取ってみると、自分の顔が映り込むほどです。
もちろん、使われるうちに傷が付き、少しずつ輝きは失われていきます。
でも、10円玉は中身まで銅です。
磨けば再び輝きを取り戻します。
そして、磨き続ければ、その輝きを保つこともできます。
私は、人も同じではないかと思うのです。
見栄えや肩書き、表面的な評価は確かに大切かもしれません。
しかし、それだけでは長く輝き続けることはできません。
本当に大切なのは、自分自身の中身を磨くことではないでしょうか。
知識を身につける。
経験を積む。
人との出会いを大切にする。
失敗から学ぶ。
そうした積み重ねが、その人本来の輝きになっていくのだと思います。
金になれる人は金でいい。
銀でもいい。
銅でもいい。
鉄でも石でもいい。
大切なのは、誰かと比べることではなく、自分に合った素材のまま磨き続けることです。
見せかけの金でいるよりも、自分らしく輝く銅でありたい。
そんなことを、ふと思いました。